鍋島 一樹(福岡徳洲会病院/九州・沖縄病理診断研究センター長)
九州沖縄病理診断研究センター(T-KOP)は平成28年(2016年)9月7日に設立されました。本部を福岡徳洲会病院におき、院内症例のみならず、徳洲会グループ九州・沖縄ブロック各病院の病理診断を連携して行っています。沖縄では琉球大学病理学教室、福岡では久留米大学病理学教室のご協力をいただいき、現在T-KOPの病理専門医は福岡徳洲会病院の常勤医4名・非常勤医2名、中部徳洲会病院の常勤医2名、南部徳洲会病院の常勤医1名・非常勤医1名(常勤医7名、非常勤医3名)です。互いの連携を図り、精度管理や診断力向上のみならず、学術面やワークライフバランスにも取り組みたいと思います。福岡徳洲会病院では2022年4月よりFISH (fluorescence in situ hybridization)機器も導入され、中皮腫診断のコンサルト業務も行っています。さらに、2020年3月に厚生労働省医政局から出された「病理診断は医療法に基づいて保険医療機関でなされるべき」という正式見解に基づいて、地域の病理医のいない施設との病病連携による病理診断も少しずつ推進していければと考えています。迅速で正確な病理診断を提供できるように努めてまいります。