我が国屈指の医療グループである徳洲会の病理体制を新たに構築することとなり、大阪大学教授、日本病理学会理事、理事長を歴任してまいりました私は、森秀樹先生(岐阜大学名誉教授)、寺田信行先生(兵庫医科大学名誉教授)、張ヶ谷健一先生(千葉大学名誉教授)などの協力のもとに、その任に当たっています。がんの医療において必須である病理診断を担う病理専門医は我が国では不足しており、かつ高齢化の傾向にあります。この点は徳洲会グループにおいても同様です。
このたびの病理体制構築にあたってはまず徳洲会所属の病理医数を増加させて、適切な病理診断を安定的に提供する体制を築いて参りました。2013年に11名であった常勤の病理専門医は2021年秋には34名に増加しており、2023年には42名となっています。一方、病理業務のパートナーである病理技師との緊密な連携を図ることによりグループの病理機能の一層の向上を目指しています。病理診断は我が国の死因の第一位を占めている“癌”の医療の出発点です。細胞診は癌の診断の入り口に位置しています。この両者の診断精度管理を推進していきます。
私たちのグループは外部との積極的な交流を通して病理部門の職員の知識や技能の向上に不断に努めて参る所存です。
2023年 6月 1日
病理部門最高顧問 青笹克之
(Supreme Adviser)
——————————————————————————————————————-
【経歴】
1973年3月 東北大学医学部卒業
1973年4月 外科研修(大阪府堺市にて)
1975年4月 大阪大学第二病理学教室副手
1976年4月 大阪大学第二病理学 非常勤医員
1977年7月 大阪大学第二病理学 助手
1983年7月 大阪大学第二病理学 講師
1986年6月 大阪大学第二病理学 助教授
1989年4月 奈良県立医科大学第一病理学教授
1993年4月 大阪大学医学部病態病理学教授
2012年3月 大阪大学医学部病態病理学教授 退職
2012年4月-2013年3月 株式会社SRL 顧問
2012年4月-2014年4月 医療法人医誠会 顧問
2012年4月-2021年1月 堺市立総合医療センター 顧問
2012年4月-2021年3月 社会医療法人生長会(堺市) 顧問
2012年5月-2017年5月 大阪大学病院一般財団法人恵済団 理事長
2012年5月-2013年1月 医療法人徳洲会非常勤医師
2013年1月-現在 医療法人徳洲会病理部門最高顧問
2022年1月-現在 医療法人徳洲会出雲徳洲会病院病理診断科 顧問
【資格】
日本病理学会 病理専門医
【学会活動・書籍・その他】
1995年-2012年 日本病理学会 理事・理事長
2004年-2007年 日本学術振興会学術システム研究センター専門研究員
2006年-2017年 日本学術会議連携会員
2007年-2010年 文部省大学設置・学校法人審議会専門委員
日本癌学会名誉会員
日本病理学会名誉会員
解明病理学(医歯薬出版)編集・監修2009-現在
病理診断プラクティス(中山書店)総編集 全14巻2010-2019
CPCの作法(中山書店)総編集2016.8
細胞診鑑別アトラス(医歯薬出版)監修2021.6
病理診断ベストプラクティス(中山書店)監修2022
——————————————————————————————————————-