徳洲会のスケールメリットを活かした徳洲会病理部会。症例研究・研究発表等、あなたが活躍できるフィールドがここにはあります。病理部会にご興味をお持ちの方はぜひご参加ください。

第11回徳洲会病理部会学術集会

第11回徳洲会病理部会学術集会

日時 2024年11月17日(日)午後2時00分~午後5時40分
2024年11月18日(月)午前9時15分~午後0時30分
場所 イオンコンパス幕張会議室
(千葉県千葉市美浜区ひび野2-4 プレナ幕張6階)
内容 特別講演1 加留部 謙之輔(名古屋大学大学院医学系研究科臓器病態診断学教授)
「ゲノム医療時代におけるリンパ腫分類の方向性」
教育講演2 大井 恭代(社会医療法人博愛会相良病院副院長/病理診断科部長)
「乳腺細胞診のポイント」
シンポジウム

【呼吸器細胞診について】 樋口 佳代子(沖縄協同病院病理診断科部長)
澁木 康雄(国立がん研究センター中央病院)
藤岡 学 (札幌徳洲会病院)
西川 裕子(八尾徳洲会総合病院)

ミニ・レクチャー 鈴木 正章(千葉西総合病院病理診断科部長)
「千葉西総合病院の病理報告書の既読管理の試み:未読率94%から0.5%へ」
共同研究告知 野口 雅之(湘南鎌倉総合病院病理診断部部長)
「肺腺癌EGFR-TKI治療のinnate resistanceに関する共同研究のお願い」
一般演題

國近 英伸(松原徳洲会病院)
「稀な脊髄髄内腫瘍 NEC Neuroendocrine carcinomaの一例」

古賀 智美(福岡徳洲会病院)
「代替キシレンFast Solveによる標本作製の検討 ~化学物質・有害物質の削減への取り組み~」

菅原 隆(湘南鎌倉総合病院)
「胸水細胞診が診断の契機となった卵管原発の小さな高異型度漿液性癌の1例」

程島 就(湘南鎌倉総合病院)
「子宮体部と卵管に表層進展し,術中腹水細胞診で陽性を示した頸部扁平上皮癌の1例」

宮内 隼弥(仙台徳洲会病院)
「穿刺吸引細胞診が有用であった顎下腺のリンパ上皮癌の1例」

石川 典由(湘南藤沢徳洲会病院)
「当院で遭遇した3例のlow-grade oncocytic tumor(LOT) of the kidneyの症例について」

資料 第11回徳洲会病理部会学術集会抄録 ダウンロードはこちらから

第11回徳洲会病理部会学術集会報告書

2024年11月17日、18日 会場:イオンコンパス幕張会議室

徳洲会病理部会は11月17日から18日の2日間、第11回学術集会をイオンコンパス幕張会議室(千葉県)で開催した。

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学術集会の様子

徳洲会病理部門最高顧問の青笹克之先生の挨拶で開会。第11回学術集会は合計54名(医師26名、病理技師26名、その他2名)の参加となった。

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青笹 克之先生
(徳洲会病理部門最高顧問/徳洲会病理部会長)

    1. 学術集会の企画、運営

      学術委員長である中塚伸一先生(大阪病理診断研究センター長/八尾徳洲会総合病院)により、特別講演2題、シンポジウム1題、ミニレクチャー、共同研究告知各1題、一般演題6題を設定。初日冒頭に新任病理医師・病理技師紹介、特別講演の後に、中塚伸一先生より「医療安全管理の取り組みについて」、長浦淳氏(静岡徳洲会病院)により技師運営委員会報告が行われた。

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      中塚 伸一先生
      (徳洲会病理部会学術委員長/徳洲会大阪病理診断研究センター)

    2. 特別講演1

      西川秋佳先生(徳洲会東海病理診断研究センター長)の司会のもと、加留部謙之輔(名古屋大学大学院医学系研究科臓器病態診断学教授)が「ゲノム医療時代におけるリンパ腫分類の方向性」と題し講演。腫瘍細胞の分子特性に基づく最近の悪性リンパ種分類の現状を解説した。病理診断の中心的な課題である悪性度判定と治療法の選択については分子特性の把握が必須であることを述べられた。

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      加留部 謙之輔先生
      (名古屋大学大学院医学系研究科臓器病態診断学教授)

    3. 特別講演2

      鍋島一樹先生(徳洲会九州・沖縄病理診断研究センター長)司会のもと、大井恭代先生(社会医療法人博愛会相良病院副院長/病理診断科部長)により「乳腺細胞診のポイント」について、現場で役立つ実践的な講演が行われた。病理医師、病理技師にとって有意義な解説であった。

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      大井 恭代先生
      (社会医療法人博愛会相良病院副院長/病理診断科部長)

    4. シンポジウム・ミニレクチャー・共同研究告知

      徳洲会病理部会細胞診委員会顧問の樋口佳代子先生(沖縄協同病院病理診断科部長)によってアレンジされた「呼吸器細胞診について」のシンポジウムでは、外部シンポジストに澁木康雄先生(国立がん研究センター中央病院)、グループ病院からは藤岡学氏(札幌徳洲会病院)、西川裕子氏(八尾徳洲会総合病院)が事例を発表。意見交換が行われ、病理技師にとり有益なものであった。

      既読管理をテーマにしたミニレクチャーでは鈴木正章先生(千葉西総合病院病理診断科部長)が講演。これまで鈴木先生が千葉西病院において改善してきた病理診断結果(特に病変の良性、悪性)の未読をなくす試みを述べられた。

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      鈴木 正章先生
      (千葉西総合病院病理診断科部長)

      共同研究告知では、湘南鎌倉病院病理診断科部長の野口雅之先生により“肺腺癌EGFR-TKI治療のinnate resistance に関する共同研究提案”が行われた。

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      野口 雅之先生
      (湘南鎌倉病院病理診断科部長)

    5. 一般演題

      6題の一般演題が発表された。(医師2題、技師4題)。いずれも日々の業務において遭遇した症例、あるいは課題について述べたものであり、この様な発表と意見交換の機会を通じて病理業務の向上につながるものと考えられる。

    6. 報告

      本年策定した“徳洲会病理部会医療安全管理マニュアル”の概要の説明を中塚伸一大阪病理センター長が行い、検体取り違えなどのミスを起こさないことについて注意を喚起した。

      病理部会技師運営委員会の長浦淳氏(静岡徳洲会病院)より技師運営委員会報告が行われた。全国の病理技師相互の連携が進んでいることが実感された。

    7. 総会

      昨年11月総会以降の病理部会の主な動きを中心に青笹克之徳洲会病理部門最高顧問より説明が行われ、業務量の増加に伴う病理人員の補充、保険医療機関間の病病連携による病理診断の現状を中心に述べられた。“生命だけは平等だ”という徳洲会理念の病理業務における位置づけ、標準的な病理診断が徳洲会を利用する患者に提供されるために、日進月歩の病理知識を身に着けること、このためには不断の研鑽に務めなければならないことを強調した。

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      2日目の様子

      本学術集会は会を重ねる毎に、全国からの参加者の一体感が強まってきているように感じられる。徳洲会病理部会は全国に勤務する職員が一体となって、その量と質を高めるために相互に連携するべく、さらに努力を重ねていく。

      次回の第12回学術集会は2025年11月30日(日)~12月1日(月)の日程で広島県において開催する予定である。

徳洲会病理部会について

TEL 072-993-8501(八尾徳洲会総合病院代表)
徳洲会病理部会事務局 担当:猪飼 まで


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