第4回徳洲会病理部会学術集会

第4回徳洲会病理部会学術集会

日時 平成29年11月19日(日)午後3時~午後6時
平成29年11月20日(月)午前9時~正午
場所 福岡徳洲会病院 4階会議室
内容 特別講演 亀井敏昭先生(PCL福岡 病理・細胞診センター)
「体腔液細胞診に おける中皮腫細胞診の現状と課題」
シンポジウム 金城満先生(製鉄記念八幡病院)
基調講演:「徳洲会病院の細胞診体制:人材育成と精度管理」
一般講演 募集は締め切らせて頂きました
対象:徳洲会グループ施設所属職員
資料 第4回徳洲会病理部会学術集会抄録集(修正) ダウンロードはこちらから

第4回徳洲会病理部会学術集会

平成29年11月19日、20日 会場:福岡徳洲会病院

第4回学術集会は総勢40名(医師10名、技師27名、その他3名)の参加のもとに福岡徳洲会病院において開催された(資料1)。学術集会はこれまで同様、秋期細胞学会に合わせて開催し、両集会への参加の便宜上、秋期細胞学会の二日目と、その翌日に設定した。学術集会の度にアンケート調査を重ねているが、第二日の午後の細胞学会への参加が出来ないこと、演題発表が第一日となる場合は学術集会への参加が困難になるなどの理由で、細胞学会とは別の日程の設定を望む声が多く寄せられている。しかしながら、旅費、宿泊費等の経費の上からも、これまでの細胞学会に合わせた開催としたが、開催人員が昨年より減少している。今後の検討課題としたい。

第4回学術集会

第4回学術集会

  1. 学術集会の概要

    学術集会は福岡徳洲会病院病理診断科の居石克夫先生を世話人として、福岡病院長 海江田令次先生はじめ病院職員のご協力のもと、4階講堂で開催された。
    本年4月に病理部会内に細胞診委員会を設置し、細胞診分野で我が国を代表する一人である金城満(製鉄記念八幡病院顧問)を顧問に迎えた。このため、金城先生を中心に細胞診分野の話題を特別講演、シンポジウムとして組むことになった。

  2. 学術発表

    (1)特別講演

    演者:亀井敏昭先生 PCL福岡 病理細胞診センター所長
    演題:体腔液細胞診における中皮腫細胞診の現状と課題
    金城満先生の紹介により、現在わが国での大きな話題となっている中皮腫の細胞診についての詳細な解説がなされ、参加者から多数の質疑がなされた。

    亀井先生

    亀井敏昭先生

    (2)シンポジウム「徳洲会病院の細胞診体制:人材育成と精度管理」

    金城満先生(製鉄記念八幡病院顧問)と江口光徳技師(宇治徳洲会病院;病理部会技師運営委員会主任)をモデレーターとして、金城先生の基調講演の後、4題の発表がなされた。各演題発表後、総合討論に入り、活発な意見交換の場となった。参加した病理医師のみならず、病理技師からの発言が相次ぎ、予定時間を超過する状態であった。

    金城先生

    金城満先生

    (3)一般演題

    福本学先生(成田富里)、手島伸一先生(湘南鎌倉)の司会のもと6題が発表され、活発な討論が行われた。質疑内容に一定の向上がみられ、明るい兆しである。福岡徳洲会病院からは、徳洲会九州・沖縄病理診断研究センター(T-KOP)の病理業務の現状が報告された。

  3. 病理運営委員会

    (1)医師運営委員会

    青笹部会長の司会のもとに議事を進行した。

    • 第3回学術集会(2016年5月28日、29日;湘南藤沢徳洲会病院)以降の病理部会の主な動きが紹介された。

      • ①2016年10月に病理部会を設立(従来は病理部門と称していた)
        • 部会は理事長の指導の下に活動すること。
        • T-KOPは部会活動の一環であること。
        • 部会規約を定めたこと。
        • 以上について説明がなされた。
      • ②2016年12月よりT-KOPの業務が開始された。以降、業務量は増加の一途を示している。
      • ③2017年4月に細胞診委員会が設立された。
    • 病理運営委員会委員、学術委員会委員の新候補者名簿が示され、同意された。
    • 徳洲会施設の剖検プロトコールの統一に向けて福本先生より説明がされた。
    • 病理部会ホームページの現状が説明された。
    (2)技師運営委員会
    • 技師運営委員および学術委員候補を確認した。
    • 臨床検査技師の資格手当対象に認定病理検査技師を加えることを要望
  4. 総会

    • 2016年5月の第3回学術集会以降の病理部会の主な動きが部会長により報告された。次いで、病理運営委員会医師委員会の報告がなされた。運営委員会および学術委員会の新委員候補が部会長より推薦され承認された。任期は2017年11月20日まで2年間。
    • 江口技師委員会主任より病理運営委員会技師委員会報告がなされた。主な点は以下の通り。
    • 細胞診委員会
      2017年4月に設置された細胞診委員会の活動状況が岩崎委員長(八尾病院)より報告された。毎月1回開催されるWEB会議を通じて精度管理と細胞検査士養成に務めている。
    • ホームページ
      掲載内容と運用状況について事務局の小林より紹介がなされ、参加者に協力が求められた。
  5. 懇親会

    笹栗靖之副部会長(福岡徳洲会病院)のご挨拶と乾杯の音頭の後歓談に入り、会員の交流がなされた。

    懇親会の様子

    懇親会の様子

  6. 総括

    徳洲会本部の変わらぬご支援により病理部会学術集会も回を重ねることが出来た。直前に開催された日本臨床細胞学会(福岡市)では4題が徳洲会施設より発表された。徳洲会の規模を考えると、10題以上の発表が望まれる。又、学会副会長の小田義直九州大教授のご厚意により学会場の研究会、集会案内に徳洲会病理部会学術集会案内のチラシを置くことが出来た。これまで述べてきたように学術集会を重ねる毎に学術発表能力の向上、会員間の意思疎通がはかられてきた。本部におかれては今後の一層のご支援をお願い申し上げるものです。

以上
平成29年11月27日
徳洲会病理部門最高顧問
(病理部会長)
青笹 克之