第5回徳洲会病理部会学術集会
日時 | 平成30年11月18日(日)午後3時00分~午後8時00分(懇親会含む) | |
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11月19日(月)午前9時00分~午前11時10分 | ||
場所 | 湘南藤沢徳洲会病院 3階講堂 | |
内容 | 特別講演 | 八尾 隆史 (順天堂大学医学部病理学) 「胃・大腸の初期癌、高分化癌の組織診断、見方と鑑別」 |
特別講演 | 田中 陽一 (東京歯科大学市川総合病院臨床検査科病理) 「口腔癌の病理と細胞診」 |
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一般演題 | 募集は締め切らせて頂きました 対象:徳洲会グループ施設所属職員 |
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資料 | 第5回徳洲会病理部会学術集会抄録集 ダウンロードはこちらから |
第5回徳洲会病理部会学術集会報告書
平成30年11月18日、19日 会場:湘南藤沢徳洲会病院 3階講堂
第5回学術集会は総勢51名(医師16名、技師32名、その他3名)の参加のもとに湘南藤沢徳洲会病院において開催された。経費の関係上、従来通り秋期細胞診学会に合わせての開催となったため、参加者にはご不便をおかけした。引き続き今後の検討課題としたい。
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学術集会の概要
学術集会は湘南藤沢病院長をはじめ病院関係者のご協力のもと円滑に運営された。集会プログラムは福本学学術委員長、細胞診委員会顧問の金城満先生の指導のもと一般演題の他に2題の特別講演が組まれ、活発な意見交換がなされた。
集会前には病理部会医師運営委員会が開催された。又、総会と引き続いて懇親会が多数参加のもとに開かれた。尚、クロスアポイントメント制度により2019年1月1日より徳洲会東日本病理センター所属となる野口雅之先生(筑波大学教授)も参加し参加者と交流した。 -
特別講演
(1)八尾隆史先生(順天堂大学病理学教授)
胃・大腸の初期癌、高分化癌の組織診断、見方と鑑別消化管生検診断分野の診断困難領域についての取組みが紹介された。病理診断者間での診断不一致の状況が続いていることが実感された。
(2)田中陽一先生(東京歯科大学市川総合病院臨床検査科病理)
口腔癌の病理と細胞診軽妙な語り口でこの分野の最近の動きが紹介され、参加者の実務上有用な知見が示された。
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一般演題
病理技師により6演題(いずれも細胞診)が発表され質疑がなされたが発表、応答態度ともに向上してきた。尚、直近にパシフィコ横浜で開催された日本臨床細胞学会において徳洲会職員より6演題が発表されている。これまでの病理部会学術集会の積み重ねによる成果と考えているが、更なる向上を目指している。
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病理部会運営委員会
- 医師委員会
青笹部会長の司会により議事を進行した。- ①青笹部会長より病理センターの動きを中心にこの1年間の主な動きが紹介された。
- ②徳洲会施設における病理材料(標本、パラフィンブロック等)の保管期限について病理学会の指針等を基に、東京西徳洲会病院部長の丹野正隆先生より解説がなされた。
意見交換の結果、丹野先生、事務局で病理材料保管のアウトラインを作成し医師委員に諮りルール化することとした。 - ③病理技師の資格手当について意見交換をした。
参加した医師委員全員から病理技師は熱心に業務に専念しているが給与が低いことについてこれを是正することはできないかとの意見が提出された。
特に、T-KOP、TOPの技師は業務を立派に遂行し収益増に大いに貢献しているにも拘らず、インセンティブがないことは将来の労働意欲の減退につながりかねないとの懸念が一部委員から表明された。このため、当面の方策として手当の増額について検討してみることとした。 - ④全国の施設で免疫組織化学に必要とされる抗体を保有している施設は限られている。このため病理センターを中心に保有抗体の種類と他施設からの免疫染色依頼に対する対応可能予測についてアンケート調査を行うこととした。
- 技師委員会
- ①資格手当に関する要望について
- ②細胞診関連機器についての検討内容
以上の2点が江口委員会主任より報告された。
- 医師委員会
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総会
- ①1年間の病理部会をめぐる動きについて、病理センターを中心に説明した。T-KOPに宇和島徳洲会病院が参加したこと、TOPが平成30年5月14日に、TEPが7月5日に発足したことなど。
又、筑波大学教授の野口雅之先生が2019年1月よりクロスアポイント制度を利用して徳洲会職員として活動することが紹介された。 - ②保険医療機関間の病病連携による病理診断に伴う診療報酬についてその詳細が説明された。
- ③資格認定による病理技師手当の増額について医師委員会において賛同が得られたため東京本部に要望する方向で検討することを確認した。
以上の報告と提案は部会長によってなされた。 - ④細胞診委員会の活動について岩﨑委員長より報告があった。
技術指導により細胞検査士資格取得のサポートを行っている。
- ①1年間の病理部会をめぐる動きについて、病理センターを中心に説明した。T-KOPに宇和島徳洲会病院が参加したこと、TOPが平成30年5月14日に、TEPが7月5日に発足したことなど。
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懇親会
本年度は病院外の施設を利用しての会となった。東京本部のご理解の賜物と感謝している。多くの参加者がなごやかに歓談しかつ、活発な意見交換を行い有意義であった。
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総括
徳洲会病理部会学術集会は回を重ねる毎に、会員の一体感が高まっている。本年は医師の参加者が16名とこれまでより多かった。これに伴い発表内容の一層の向上を望む声が聞かれた。直近に開かれた日本臨床細胞学会での徳洲会関係者の発表は6題となっており着実に増加している。